色あせた古い写真を直すには|赤っぽくなる理由、スマホでの取り込み方、自分で直せることとお店に頼むこと
古い写真の色を直すなら、この内容をそのまま作れます(見本は無料)。
色あせた古い写真は、写真そのものを元に戻すことはできませんが、取り込んだデータの色と明るさを直すことはできます。手順は次の3つです。
- 紙の写真をスマホかスキャナーで取り込む
- 取り込んだデータの色のかたよりと明るさを直す
- 直したデータを印刷するか、データのまま残す
色と明るさは自分でも直せます。傷や折れ目、ぼけ、白黒写真の自然な色付けは、写真店の修復サービスやAIの道具に頼むことになります。
古い写真が赤っぽく・黄色っぽくなる理由
カラー写真の色は、3つの色の素(シアン・マゼンタ・イエロー)を重ねてできています。この3つは、時間がたつとあせていきますが、あせる速さが色ごとに違います。そのため、全体が同じように薄くなるのではなく、残った色が目立って、写真全体が赤っぽく、黄色っぽく、あるいはマゼンタっぽく見えるようになります。
あせるのを早める主な原因は次の3つです。
- 光 日光や照明の光、とくに紫外線や青い光
- 熱 温度が10℃上がると、傷みの進み方はおよそ2倍になるとされています
- 湿気 湿度が高いと、色あせや変色が進みます
カラー写真は暗い所にしまっておいてもあせていきます。アルバムに入れたままでも色が変わっていくのはこのためです。
白黒の写真は色の素ではなく銀でできているので、色のかたよりは起きにくいですが、黄ばみや、全体が薄くぼんやりする変化は起きます。
スマホで写真をきれいに取り込む
スキャナーがなくても、スマホのカメラで十分きれいに取り込めます。直したときの仕上がりは、取り込んだときの写りでほぼ決まるので、ここに手間をかけます。
撮る場所
- 窓ぎわの明るい日かげで撮ります。直射日光や電球の真下は、光が強すぎて色がずれます
- 部屋の照明を使うなら、写真の真上ではなく、斜め上から当たる位置にします
撮り方
- 真上から撮る。 写真の四隅が、画面の四隅と平行になるようにします
- 光の映り込みを避ける。 つやのある写真は照明が白く映ります。写真を少し傾けて、映り込みが消える角度を探します
- スマホの影を入れない。 自分とスマホの影が写真にかからない位置に立ちます
- アルバムのフィルムは外す。 外せないときは、映り込みに特に気をつけます
- ズームしない。 近づいて撮り、写真が画面いっぱいに入るようにします
撮ったあと、写真の部分だけに切り取っておきます。机やアルバムの台紙が写ったままだと、色を自動で直すときにその色に引っぱられます。
スマホの写真のスキャン用アプリを使うと、斜めのゆがみを直したり、映り込みを減らしたりできます。たくさんの写真を取り込むなら、写真店のデータ化サービスも選べます。
色と明るさを直す
取り込んだデータは、写真の編集アプリで次の順に直します。
- 色のかたよりを直す 全体が赤い・黄色い写真は、色温度や色かぶりの調整で、白いはずの所(シャツ・壁・空の雲)が白に見えるように動かします。自動の補正があれば、まずそれを試します
- 明るさとコントラストを整える 色があせた写真は、いちばん暗い所が黒くなく、灰色に浮いています。暗い所が黒、明るい所が白になるように、コントラストを少し上げます
- 鮮やかさを少し戻す あせた写真は色が薄いので、鮮やかさを少し上げます。上げすぎると肌の色が不自然になるので、顔を見ながら止めます
直す前と後を並べて見比べると、やりすぎに気づけます。
自分では直しにくいこと
次のような直し方は、写真の編集アプリの色と明るさの調整ではできません。
| 直したいこと | 頼み先 |
|---|---|
| 傷・折れ目・しみ・破れ | 写真店の修復サービス、AIの写真修復の道具 |
| ピンぼけ・手ぶれ | AIの道具でいくらか補正できることもあるが、元に戻すのは難しい |
| 白黒写真に、場所ごとに自然な色を付ける | 写真店のカラー化サービス、AIのカラー化の道具 |
| 大きく伸ばして印刷する | 写真店(高い解像度で取り込み直してもらう) |
白黒写真のカラー化は、顔は肌の色、空は青のように、写っている物ごとに色を決める必要があります。これは色と明るさの調整では作れず、AIの道具か、人の手で塗る作業になります。全体をセピア色にするだけなら、色の調整でできます。
直したあとの残し方
- データで残す。 直したデータと、直す前の取り込んだデータの両方を残しておくと、あとで直し方を変えられます
- 紙の写真は光と湿気から離す。 元の写真は、日の当たらない、湿気の少ない所にしまいます
- 飾るなら直したデータを刷る。 元の写真を飾り続けると、さらにあせていきます
色と明るさだけなら、ブラウザで
古い写真の色を直すは、入れた写真の色のかたよりと明るさを直し、直す前と後を並べたA4横の1枚にするページです。白黒の写真には、全体にやわらかいセピアかあたたかい色をのせられます。いまは色と明るさを直せます。傷・折れ目・ぼけは直せず、白黒写真に場所ごとの色を付けることもできません。写真はどこにも送らず、端末の中だけで直します。
出典
- Conservation and restoration of photographs(Wikipedia英語版) カラー写真の色の素があせる速さの違い、光・熱・湿気の影響
- 主要色の色差に基づくカラー写真の暗所保存寿命の予測(日本写真学会誌) 暗い所でもカラー写真があせること